貴重な歴史が大分にあることを知って大変驚き、それは私たちが現在この地で続けている音楽祭と深く繋がっていることでもあり、今回のローマ公演へと導いてくれたものでした。
ここ大分で戦国時代に異なる人種、芸術、文化や宗教を受け入れた寛容性は、現代の混沌とした世の中にも求められているものでもあります。
私たちの友人であるサー・アントニオ・パッパーノとサンタ・チェチーリア国立アカデミアの大きな協力を頂き実現できましたこの公演は、私自身もとても感激をしました。
ミッシャ・マイスキーもサー・パッパーノも、別府での音楽祭でも友情を育んできた友人たちだからこそ、素晴らしい音楽の喜びをわかち合うことができましたことに、とても特別な感慨を覚えました。
また、大分から100人もの方々が、応援に駆けつけて下さったことにも、嬉しい驚きと共に感激をしました。
また、在イタリア日本国大使館の片上慶一大使閣下をはじめ関係者の皆さまのご尽力のお陰で、私の友人である伊藤京子と共にピノキオコンサートをさせていただいたことを大変嬉しく思いました。
彼女は正に私の財団の魂と言える存在であり、こういった試みが出来たことにとても満足しています。
今後もこのような意味ある試みを大分、別府やローマとの交流を継続し、素晴らしいものにしていきたいとも思っております。
歴史が語るものに耳を傾け、私たちもまた、今、その歴史を刻んでいることの意味に思いを馳せながら、これからの時を大切に音楽と共に紡いでいきたいと願っております。

2018年12月

公益財団法人アルゲリッチ芸術振興財団総裁
別府アルゲリッチ音楽祭総監督
マルタ・アルゲリッチ


→ 別府アルゲリッチ音楽祭ローマ公演の記録